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いろいろ作ってきたけれど……【森博嗣】 新連載「日常のフローチャート」第19回

森博嗣 新連載エッセィ「日常のフローチャート Daily Flowchart」連載第19回

 

【一番新しいMacが動かなくなった】

 

 一昨日くらいから、Mac(Appleのパソコン、マッキントッシュのこと)が頻繁にシャットダウンするようになった。4年くらいまえに買ったもので、文章を書くために使っていた。触っていなくても、突然画面が暗くなり、やがて再起動する。失われるデータは僅かで、数分の仕事をやり直すだけで済むが、中断するのは困りものだ。いちおう、OSを再インストールしたり、各種の対策を試したりしてみたが、ハードの問題らしく、解決しない。しかたがないので、新しいMacを注文しつつ、別のMacで仕事をしている。

 デスクには3台のMacが常時働いているから、1台がダウンしても、仕事に支障はない。でも、気になっていろいろ試すから、時間は取られる。これも、問題を抱える状況が面白いと感じるせいだ。既に数時間は楽しめた。

 庭園の樹木が葉を出し始め、それらが少しずつ広がってきた。あと1週間くらいで、全域が木陰になりそう。今朝の気温は0℃だったが、日中は15℃くらいになるだろう。夏が近づいている気配はする。けれど、まだしばらくはジャケットが必要だろう。

 

シャンプーをしてもらい、ウッドデッキでドライヤをかけてもらったところ。僕が担当している6歳のシェルティは、体重が22.5kgもあるので、簡単に持ち上げられない。ほぼ24時間、一緒にいる。

 

文:森博嗣

 

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✴︎森博嗣 新刊『静かに生きて考える』発売忽ち重版!✴︎

 

 

森博嗣先生のBEST T!MES連載「静かに生きて考える」が書籍化され、2024年1月17日に発売決定。第1回〜第35回までの原稿(2022.4〜2023.9配信、現在非公開)に、新たに第36回〜第40回の非公開原稿が加わります。

 

 

 世の中はますます騒々しく、人々はいっそう浮き足立ってきた・・・そんなやかましい時代を、静かに生きるにはどうすればいいのか? 人生を幸せに生きるとはどういうことか?

 森博嗣先生が自身の日常を観察し、思索しつづけた極上のエッセィ。「書くこと・作ること・生きること」の本質を綴り、不可解な時代を見極める智恵を指南。他者と競わず戦わず、孤独と自由を楽しむヒントに溢れた書です。

 〈無駄だ、贅沢だ、というのなら、生きていること自体が無駄で贅沢な状況といえるだろう。人間は何故生きているのか、と問われれば、僕は「生きるのが趣味です」と答えるのが適切だと考えている。趣味は無駄で贅沢なものなのだから、辻褄が合っている。〉(第5回「五月が一番夏らしい季節」より)。

 

 

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森博嗣

もり ひろし

1957年愛知県生まれ。工学博士。某国立大学工学部建築学科で研究をするかたわら、1996年に『すべてがFになる』で第1回「メフィスト賞」を受賞し、衝撃の作家デビュー。怜悧で知的な作風で人気を博する。「S&Mシリーズ」「Vシリーズ」(ともに講談社文庫)などのミステリィのほか、「Wシリーズ」(講談社タイガ)や『スカイ・クロラ』(中公文庫)などのSF作品、また『The cream of the notes』シリーズ(講談社文庫)、『小説家という職業』(集英社新書)、『科学的とはどういう意味か』(新潮新書)、『孤独の価値』(幻冬舎新書)、『道なき未知』(小社刊)などのエッセィを多数刊行している。

 

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